どんな事情で会社を辞めるにしても、辞める前の準備は必要です。
やり忘れたことが無いようにしっかり確認してから退職しましょう。
この記事では仕事を辞める前にしておいた方が良いことと、退職届の書き方についてご説明します。
退職する前にすること
会社を辞めるなら、その会社に在籍している時にしかできないことをやっておきましょう。
また後から問題にならないように、会社のものは全て返却して、必要なものは受け取るようにしましょう。
無くなってしまう会社員の特典
会社を辞めると、会社員としての特典が無くなります。
いつも恩恵を受けているいくつかの特典が無くなってしまうので、辞める前に全て確認しましょう。
ケガや病気をした場合
会社員は健康保険に加入しています。
健康保険に加入していると医療費の負担は30%で済みますが、健康保険に加入していない状態だと100%の支払いが必要になります。
そのため、病院などには在職中にかかるようにしましょう。
また在職中はケガや病気で働けない場合、健康保険から給料の3分の2が支給されます。
しかし、退職後はこれらの支給がなくなるので注意しましょう。
団体保険の解約
団体保険は全額会社が支払っていても、個人で支払っていても、退職すると基本的に解約になってしまいます。
個人で支払っている場合は継続できることもありますが、会社の所属ではなくなってしまうので保険額が増えることが考えられます。
元々、団体保険は個人で入るよりも格安なので、切り替えたとしても保険料が増える可能性があります。
財形の解約
一般財形・住宅財形・年金財形、これらすべて会社を辞めると基本的には解約になります。
ただし、転職先の会社が財形制度を導入していれば、そのまま継続することも可能です。
また転職先が財形制度を導入していない場合でも、中小企業団体を通じて継続することもできます。
在職中にできればやっておきたいこと
できるだけ在職中にやっておきたいことは次の通りです。
会社に所属しているうちに、利用できるもの利用しておきましょう。
生活習慣病予防検診の利用
年齢が35歳以上の人は生活習慣病予防検診を受けておきましょう。
生活習慣病予防検診は、在職中であれば国の補助で安く受けることができます。
全国健康保険協会の被保険者が対象になっているので、被保険者でない状態だと費用負担が大きくなります。
ただしこの事業は予算が決められており、予算が上限までいった場合は、年度の途中でも打ち切られることがあるので注意してください。
ローンを申し込むのであれば在職中に
退職すると社会的な信用が薄くなってしまい、金融機関のローン審査が受かりにくくなります。
退職後だと安定した収入がない状態なので、ローンが組めなくなってしまうのです。
もしローンを組まなければいけない状況ならば、できるだけ在職中に済ませておきましょう。
会社に返すものと・会社から受け取るもの
退職するときは会社のものはすべて返却しましょう。
トラブルがないように、自分の頭の中以外のものは会社に置いていくようにしてください。
また、失業中の給付を受けるのに必要な書類もあるので、会社から受け取るものもしっかり確認しておきましょう。
会社に返すもの
このほかにも個人で借りているものがあれば、退職前に必ず会社に返すようにしてください。
会社から受け取るもの
- 雇用保険被保険者証
- 源泉徴収票
- 厚生年金基金加入員証
- 年金手帳
- 雇用保険被保険者離職票
①の雇用保険被保険者証は、ハローワークでの求職の申し込みと転職先での提出のために必要になります。
基本的には入社時に受け取り、本人が保管していますが、会社が保管している場合もあります。
③の厚生年金基金加入員証は、脱退一時金等を受け取る場合に手続きするのに必要になります。
将来加入を継続する場合は保管しておきましょう。
⑤の雇用保険被保険者離職票は、失業等給付を受けるのに必要な書類です。
会社から受け取るまでに時間がかかる書類で、退職後2週間くらいかかる可能性があります。
そのため退職するときは、いつ受け取るれかを会社に確認しておきましょう。
また、この書類に記載されているの離職理由が正しくない場合は異議を申し立ててください。
離職理由によって給付金が支払われる時期が変わってきます。
退職届の書き方

会社を辞める時、退職届の提出を求められることがあります。
そのような場合は次の記入例を参考にして書いてみてください。

退職届は縦書きでも横書きでもどちらでも構いません。
黒のサインペンかボールペンで記入して封筒に入れて提出しましょう。
封筒には「退職届」と書き、裏に自分が所属している部署と氏名を書いてください。
提出は上司に渡すのが一般的になっています。
最後に
退職する前にやっておいた方がいいことは結構たくさんあるので覚えておきましょう。
また、周りの人に迷惑が掛からないよう引継ぎなどはしっかり行ってください。
辞め方が悪いと転職先の採用にも影響が出るので注意しましょう。
