「転勤したくないのに、転勤しないとクビになる」転勤について、このような感覚を持っている人は多いのではないでしょうか。
実際、転勤の辞令が出た時に、転勤しないと辞める選択肢しかない会社も数多く存在します。
そのためこのような会社は、私たちにとってはブラック企業と言えるかもしれません。
ただ会社にとって、転勤自体は必要な制度になっている部分もあります。
そこでこの記事では、転勤が従業員にあたえるデメリットと会社にあたえるのメリットから、転勤制度がブラックと言えるかどうかをご説明します。
転勤による従業員のデメリットは?
転勤になると従業員は、数々の負担を受け入れなければいけません。
生活拠点が変わり、生活の中のあらゆるものが変化します。
仕事や人間関係が変化することで、私たちにどのようなデメリットがあるのでしょうか。
費用負担が大きい
引越し費用や住居手当を会社が負担してくれるケースはありますが、新しい暮らしを始めるのはそれ以上にお金がかかります。
新しい住居に必要なカーテンや、部屋のサイズに合った家具や家電、子供の転校先での指定の制服など何かと出費があります。
単身赴任の場合でも2重生活になり、これまで以上の費用負担が増えてしまうのです。
転勤することでお金が無くなってしまうのは、従業員にとってデメリットになります。
家族への負担が増える
転勤になることで、家族にも大きな負担がかかってしまいます。
家族帯同で転勤した場合、妻は今まで働いていた仕事を辞めなければいけないケースもあります。
そうなると新しい土地で仕事を探すことになり、生活に慣れること以外の負担も増えいきます。
子供も転校することで、新しい学校に馴染むための負担をおうことになります。
マイホームの購入ができない
転勤が多い会社ではマイホームの購入が難しくなります。
マイホームを購入しても、転勤があると家を貸し出さなければいけなくなり、マイホームを持つこと自体にメリットが無くなってしまいます。
人生設計が転勤によって崩れるのはデメリットになるでしょう。
心の問題
転勤でよくあるのが精神的の問題です。
単身赴任をしている人は、大事な人と過ごす大切な時間を失ってしまいストレスを感じることがあります。
家族帯同で転勤した場合も地元を離れて話し相手がいないことから、転勤族の妻がストレスを抱えうつ病になるケースもあります。
心の問題が起こりストレスを抱えることが多いのが転勤のデメリットです。
転勤による会社のメリットは
従業員の立場と、会社の立場は異なります。
従業員がデメリットを感じても、会社がメリットを感じ従業員が成長していくためには必要と考えるのであればその制度は継続していくでしょう。
転勤における会社のメリットは以下の通りです。
人材育成のメリット
会社が成長するために、従業員の成長も不可欠です。
そこで会社は従業員の育成ために、転勤をさせることがあります。
転勤をさせることで、会社は社員に多くの経験を積ませて企業に貢献できる人物を育てています。
会社にとって転勤は、人材の育成のために欠かせない手段になっているのです。
人員の配置のメリット
会社は人員配置のために転勤を行うことがあります。
たとえば、業績が上がっていない部門に対して必要な人材をあてがうことでその部門の業績向上を計ったり、人材不足の部門に対して人材が比較的に余裕がある部門から人を移したりします。
企業にとっては、転勤をさせることで適材適所に人員を配置できるメリットがあるのです。
組織の活性化のメリット
同じ部門に長く勤務していると、モチベーションの低下や、なれ合いが出てくるため転勤を実施する場合があります。
転勤で組織が活性化し、モチベーションの向上につながるのがメリットになっています。
転勤制度はブラックと言えるのか?
従業員目線で言えば、転勤がある会社は時代遅れでブラック企業と言えるかもしれません。
しかし、実際のところ会社にとって転勤はメリットがあり、必要な制度になっている部分もあります。
そのため、転勤制度自体はブラックとは言えないかもしれません。
ただし転勤しないとクビになるケースは、従業員としては受け入れられない部分もあります。
したがって、どうしても転勤をしたくないのであれば、転勤のない会社に入社するしかありません。
もしもこのような会社に入ってしまい、転勤の辞令が出たのなら、転勤のない会社に転職することをおすすめします。
転勤のない会社は求人票等に「転勤無し」と記載されていることが多いので、ここで判別するようにしてください。
>>>【転勤無しに意味はないの】転勤なしで入社して転勤になる場合って?
最後に
転勤があるからといってブラック企業とは言えませんが、転勤したくないのに拒否できない会社にいつまでもいる必要はないかもしれません。
転勤はデメリットもたくさんあるので、転勤をしたくないのであれば違う未来を探しましょう。
