異動と転勤の意味の違いをご存じでしょうか。
辞令が出た時に使われる言葉なので、なんとなく知っている人も多いと思います。
ただこの2つの言葉の正確な意味の違いについては、知らない人もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、異動と転勤の意味の違いと、そこで起こる栄転と左遷の見極め方についてご説明します。
転勤と異動の違いは?
異動と転勤という言葉は並列ではありません。
異動は転勤を含む全ての配属変更のことを表した言葉です。
この2つの言葉は似ている部分がありますが、異動は転勤よりも広い意味を持っています。
異動とは
異動とは、同じ会社組織の中で従業員の役職や地位・勤務状態・配置などが変更される人事です。
たとえば生産部門から営業部門に配置が変わったり、営業部門から企画部門に配置が変わったりする場合や、同じ部署内でも仕事内容が変わる場合に用いられます。
また、昇格や降格などもこの言葉が用いられます。
転勤とは
転勤とは同じ会社の中で、違う場所にある部門に配属になることを言います。
つまり引越しを伴う配置転換などがこれにあたります。
基本的には自宅から通えない地域への異動のことを指しますが、自宅から通勤が可能な範囲で引越しを伴わない場合も、転勤という言葉が使われることがあります。
栄転(出世)と左遷の見極め方

栄転か左遷かは会社によって事情が異なるので、完全に見極めることは不可能です。
しかし、一般的に栄転と左遷の見極めは以下の内容から判断することが可能です。
子会社への転勤・出向
子会社への転勤や出向は、比較的栄転か左遷かを見極めやすい異動です。
なぜなら、子会社に出向しても将来的に本社に戻ってこれるか戻ってこれないかによって、栄転か左遷かの判断できるからです。
ただし、本社に戻れなくても出向先で昇格していき、昇り詰めることができれば左遷とは言い切れなくなります。
役職が変わる
転勤の際の役職の変化によっても、栄転か左遷かの判断はできます。
役職が上がって転勤先に行くようなら栄転、逆に役職が下がって異動になるなら左遷と言えるからです。
しかし、出向先と本社で役職の重みが違うことがあるので、一概には判断できないところもあります。
たとえば子会社で部長であっても、本社では課長になったり、本社では課長だったのに子会社に行ったら部長待遇になることもあるのです。
異動先の部署
異動先の部署によっては、栄転か左遷かの判断ができます。
異動先の部署にいるメンバーの経歴で、自分の立場が分かる可能性もあるのです。
たとえば、以前大きな不祥事などを起こした人が集まる部署に自分が異動になった場合は、左遷と言えるかもしれません。
会社は簡単に社員を解雇できないので、このような部署が存在する可能性はあります。
ただし、単なるうわさ話だったり自分の思い違いの場合もあるので、根拠がないなら左遷などと考えずに普段通り仕事をしましょう。
注意してほしいこと
注意してほしいのは、栄転であっても左遷であっても、転勤先での結果次第で評価は変わるということです。
栄転で転勤になったからと言って、何の結果も出さずに何年も転勤先にいると降格になることもありますし、2度と本社に戻れないこともあります。
逆に左遷だと思っていても、結果を出し続けたことで、昇格し本社に戻れることもあります。
転勤期間が長くなると会社内で評価する人間も変わるので、栄転だからといって安心することもできないですし、左遷だからと言ってあきらめることもありません。
転勤後にどれだけやりがいを持って仕事をできるかというのが重要になります。
最後に
異動は全ての配属変更のことを表した言葉です。
そのため転勤も異動の中の一つということになります。
また転勤については、栄転や左遷という言葉が使われることもあります。
これらは会社から伝えられることではないので、自分ではどちらなのかはわからない場合もあります。
ただ栄転でも左遷でもこの先の結果次第で、会社での立場は変わることがあります。
ですので左遷だと思っても、あきらめないことが大事です。
もしそれでも将来が見えないというなら、違う道を進むことも考えなければいけません。
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