転勤

望まない転勤でパワハラになるケースは?

「業務上必要じゃないのに転勤になった」

「上司とそりが合わず転勤になった」などの経験がある人はいませんか?

もしかしたら、それはパワハラによる転勤かもしれません。

転勤の命令は、基本的には断ることはできません。

しかし、パワハラの場合は話が別です。

ただ話が別といっても、どのようなものがパワハラに当てはまるのかはかなり難しい問題です。

そこで、転勤を断ることができるパワハラとは、一体何かについてご説明します。

望まない転勤でパワハラになるケースは?

パワーハラスメントと言っても色々な種類があります。

パワハラとはどんな種類があり、どのように異動に影響しているか確認していきましょう。

パワハラとは

パワハラの行為は、6つの型に分かれています。

  1. 暴行・障害(身体的攻撃)
  2. 脅迫・名誉棄損・侮辱・ひどい暴言(精神的な攻撃)
  3. 隔離・仲間外れ・無視(人間関係の切り離し)
  4. 業務上明らかに不要なことや、遂行不可能なことの強制、仕事の妨害(過大要求)
  5. 業務上の合理性がない、経験や能力に合致しない程度の低い仕事を与えたり、仕事を与えないこと(過少要求)
  6. 私的なことに過度に立ち入ること(個の侵害)

これがすべてではありませんが、これらが代表的なパワハラになります。

権利の濫用

パワーハラスメントでの異動は「権利の濫用」と言えます。

権利の濫用は「業務上の必要性」、「不当な動機・目的」、「通常甘受すべき程度を著しく超える不利益」の3つから判断されます。

これらの中に一つでも当てはまれば、権利の濫用です。

もし権利の濫用と感じた場合は、ボイスレコーダーなどで証拠を確保し、労働組合や労働監督署に相談してください。

権利の濫用や労働契約違反等と認められれば、人事異動は無効となるので、異動前の勤務状態が維持されることになります。

業務上の必要性

業務上の必要性は、適正に配置する目的でやっているか、労働者の能力開発になっているか、業務が能率的になっているかなど、業務を行う上で必要かどうかが判断の基準になります。

業務上の必要性がなければ権利の濫用になります。

不当な動機・目的

不当な動機・目的とされるのが、報復人事と言われるものです。

報復人事は、上司と意見やそりが合わない場合や、内部告発をした場合などに、今までの仕事と明らかに違う過少要求の仕事や、退職せざる得ないような状況に追い込む異動をさせる人事です。

報復人事は転勤だけに限らず、転籍、出向、降格、降職なども含まれています。

通常甘受すべき程度を著しく超える不利益

権利の濫用は、労働者に対して通常甘受すべき程度を著しく超える不利益を及ぼさないかどうかも判断の基準になります。

たとえば、家族に重病者がいるのに転勤になった、賃金が大幅減額されたなどがこれにあたります。

パワハラ以外で転勤を断れるケースは?

転勤はパワーハラスメント以外でも断れる可能性があります。

転勤理由が権利の濫用ではない場合でも、下記の内容で転勤を断れるかもしれません。

勤務地限定契約や就業規則内容で断れる

入社するときの契約で勤務地が限定されている場合や、就業規則に転勤の記載がない場合は、正当な理由として転勤を拒否することが可能です。

逆に「業務の都合により、配置転換や転勤を命じることがある」など就業規則に記載されている場合は、転勤を断ることはできないと考えてください。

また、就業規則にこのような記載がない場合でも、他の規則に転勤に関することが記載されている場合もあるので注意しましょう。

地域限定の契約をしている場合は、他の地域への転勤命令は契約違反になるので断ることが可能です。

家庭の事情を考慮してもらう

家庭の事情で、今住んでいる場所を離れられないとき、会社に考慮してもらえるケースもあります。

親の介護が必要な場合や、家族が重い病気を患っている場合などがこれにあたります。

たとえば、家族が病気で自分のサポートが必要な場合は、転勤が無くなることもあります。

この場合、家庭の事情が深刻かどうか、会社の判断が緩いか厳しいかによって、転勤の有無は変わってきます。

そのため、自分が思うように転勤が断れない場合もあります。

最後に

権利の濫用があった場合、転勤を断れる可能性があります。

理不尽な理由で転勤を言い渡されたときは、労働組合や労働監督署に相談してみましょう。

継続して今の職場に勤務することができるかもしれません。

また、転勤を断ることができるのは、パワハラだけでなく契約問題や就業規則の相違などもあるので、不当な転勤になっていないか自分で確認してみましょう。

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